Xデザイン学校 第5回 ユーザーインタビュー編 その2

プロセス

前回からの振り返り。続いてインタビューに関する講義→ワークショップでデプスインタビュー1人30分X2人目→それぞれユーザーシナリオ作成


前回からの振り返り

浅野先生が台湾大学のdスクールを訪問したときの話。Gogoroというバッテリーシェア型の電動スクーターサービスを立ち上げた人との対話。この会社はMaasではなくエネルギーインフラ企業を目指していると言うビジョン。


デプスインタビューに関する講義

前回のフォーカスグループインタビューから、提案に結びつきそうな2人を絞り込んでデプスインタビューを行なった。

インタビューイー選定を目的としたグループインタビューの場合、インタビューの最中から自分たちが調べたい情報を持ったユーザーかを意識しながら進める。

 

・デプスインタビューを開始したら、まずインタビューイーの脳内マップを作成するとよい。脳内マップでインタビュー全体のアウトラインを作成して、偏った質問にならないように俯瞰しながらインタビューを進める。

 

・インタビューでは「師匠と弟子モデル」でインタビューイーへの共感を深めて、相手のゴールを探り、ゴールに向かって色々な方向から質問をする。


デプスインタビューをやってみて

・インタビューを進行する意識にとらわれすぎて、脳内マップを作らずに進めてしまった。ポストイットに書き取りながら進めたが、結果的に脳内マップ的な役割を果たしたように思う。


・今回は自分も書き取りながら進めたが、チームで取り組む場合はそれぞれの役割に専念して、インタビューアーは相手のゴールを探し質問を考えることに注力した方がいいのかもしれない。


・ひとりの人に30分インタビューするいう時間は意外と長く感じた。事前にインタビューの設計をやっておけば、時間が足りないと感じることはあっても、長いと感じることはないのだろう。


・今回はユーザーシナリオのフォーマットが事前に配布されていたが、次のステップで作成する予定だったので、それを前提にインタビューを進めるべきだった。


・相手のゴール(実現したら嬉しいこと、便益)を早く見つけて、そこに向かって様々な方向から質問をしていく。「相手のゴール」がユーザーシナリオでもコア要素となる。

 

・シンパシーとエンパシー

痛みや苦しみなど多くの人に共通する感覚への共感や同情がシンパシー、必ずしも価値観が一致しない相手への感情移入をエンパシーと言う。インタビューでは、エンパシーを働かせることが大切だと感じた。

 

ユーザーシナリオ
・インタビューをした時にユーザーシナリオに書き起こしておけば、これだけでも良質な記録資料となる。

・今回はユーザーシナリオの作成時に、インタビューで聞き逃したことを後から質問できたが、インタビューの機会が一度きりの場合は質問の漏れを無くすことが大切だと感じた。

 


おすすめ図書

ユーザーインタビューについての本でおすすめなのは、「マーケティング/商品企画のためのユーザーインタビューの教科書」マイナビ出版