本日の授業のながれ
- 伊賀先生の講義
- プランニングとインタビュー計画のトレーニング
プランニングとインタビュー計画のトレーニング
仮想クライアント企業の事業や課題についてヒヤリング。
質問したい内容を書き出して優先度を決めたて質問を行った。
企業が認識している課題に対して、批判的な視点を持った上で、改めて仮の問いを立てる。
チームでディスカッションしながら作業を進めるうちに、自分自身の視野の狭さや、バイアスに気づく時があった。企業が認識している課題について、批判的な視点や、複数のメンバーの視点を交えることで、プロジェクトの本質的なゴールが見えてきた。企業視点の課題から、ユーザー視点の課題に軸足を移すことで、企業が認識していなかったゴールを設定できると感じた。
リサーチ/デザインプロジェクトの全体像
プランニングでわかっていなければいけないこと→WHY / HOW / WHAT
クライアントからの依頼ではWHATをやってほしいといわれる。
それを、なぜやるのか?どのようにやるのか?がプランニングになる。
プランニングの主な作業
ゴールの設定→リサーチクエスチョン→メソッド
本来はメソッドありきではないということを理解する
仮想クライアントからのインタビュー
クライアントの事業や抱えている課題について説明を受ける
チームエクササイズ1 (20分)
チームごとに分かれてインタビュー項目をまとめる
- 付箋に書き出し (クイックに)
- クライアントへの質問リストアップ
- 複数ある場合は上位の2つを選ぶ
チームエクササイズ2 (30分)
こっそりツッコミを入れる
- クライアントから提示された課題をポストイットにリストアップ(丸めずに丁寧に書く)
- 提示された課題にツッコミを入れる(あえて批判的な視点を持ってみる 客観的に見たときにどう感じるか)
- ツッコミ結果を踏まえて、クライアントが挙げた課題をチームなりに咀嚼して、改めてポストイットにまとめる(仮の問い)
チームエクササイズ3 (30分)
プロジェクトブリーフ=なんの調査なのかをチームで明確にする
(プロジェクトをゴールに導くにあたって、クライアントのリクワイヤメントを最終的に定義したドキュメントを作成する)
・下記2点をまとめる
- プロジェクトのゴール
- リサーチクエスチョン
・真に問うべき課題→あまりに抽象度が高い場合は表現を工夫。たくさんある場合は優先度をつける。
・ゴールを達成するには、何をすればよいのか?に分解する→あまり細かくなりすぎないように。答えや解決手段については議論しない。
・チームとして「ゴール」「リサーチクエスチョン」がわかるようにする。
※クライアントが知ってるであろうことを、ゴールとして提案しても仕方ない。現場では?、具体的には?どんな人が? メーカーや販売社が知れない「買っていない人」のことなど。クライアントがきっと知らないであろうことを発見してゴールに設定する。
■講義メモ
私たちはなぜUXデザインを学ぶのか?
社会環境の変化からUXを学ぶ必要性はたくさんある。
GDP推移
日本がどのように変化してきたかを示した。
アメリカ首位、二位日本、三位ドイツから、2010年移行は中国2位に。
研究開発費の推移でも中国が著しく成長している*1
ブランドランキング推移
コカコーラからアップル・グーグルへと上位ブランドが変化している。
世界的な動向としてはメーカーからサービスへと移り変わっている。
昭和の日本企業の成長モデル
- 第一世代 戦後、会社を立ち上げた先代の創業者世代
- 第二世代 第一世代に育てた事業をベースに利益を拡大した世代(現社長、幹部の世代、)
- 第三世代 創業当時のビジネスが時代に合わなくなり、新しい収益の柱を生み出さなければいけない世代。
不確実性の時代
・日本の年齢構成の推移→高齢化が急速に進む
・同時に世界人口の増加→インターネット人口増加とネットの繋がりが増える。サービスデザインにとってチャンス。
・COVID-19 死亡原因の大きな割合になってきている
・国内の産業別の就労者数と平均賃金の変化
創造のプロセスは現在の価値観の先にはない。
例えば、赤ちゃんはどんどん成長して、使う哺乳瓶は容量が大きくなっていく。
しかし、成長していくとミルクから離乳食に移っていく。
人間中心のイノベーション
なぜここに着目していくのか?
人々の価値観やライフスタイルの変化(ものを持たないライフスタイル エモーショナルな側面が価値を生む時代ソフトへなど)
市場の成熟で、これまでのやり方を継続することではやっていけない
競合相手を特定しにくい環境(ゲームのルールが変化する)強力な競合が異なった業種から現れる
ビジネスの視点の移行
人に寄り添うアプローチの重要性が認められている。
企業の視点からやりたいことを見る→ヒトの視線からみたやりたいことへ
企業の目的と基本機能
「顧客の開拓」ドラッガー
「人の欲するもを 人の予期せぬ形で」伊丹十三
企業の目的は人や社会の理解(マーケティング)して、 新たな価値想像(イノベーション)することと受け取っている。